「体重落として絞り込むのが格闘技の美学≠ンたいに考える風潮あるじゃないっすか。俺、あれ大ッ嫌いなんですよね」
そう言うなり朝日昇は、肉汁のしたたるブタバラと青唐辛子やニンニクをサンチュに包んだ「サムギョプサル」を口いっぱいに頬張った。
「食うってことはエネルギーの補給でしょ。戦うことに直結してるの。だから食わないってことがイコール強さっていうのは違うわけですよ」
身長162センチ。小柄だが、この人は強いんだ≠ニ思わせるオーラがとめどなく滲み出ている。「子供の頃はケンカが弱く、そのくせ食ってかかるので負けてばかりだった」と本人は語るが、たぶん実際には、本人も気付かないうちに内から湧き出た闘争心が相手に漏れ伝わり、相手に警戒心を抱かせたのではないか。
「闘争心っていうのは、たまって来ると生活のいろんな部分で自覚できるんですよね。一番ストレートに出るのが食≠ナす。試合が近づくとやっぱり肉が欲しくなる。肉食の気分になる。白身なんかじゃなくて赤身が欲しくなる」
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